第163回 時空モノガタリ文学賞 【 504号室 】
1 題名
全国定額制提携賃貸契約
2 作者 64GBさん
3 投稿 18/12/09
4 書出 『転勤があるオレにとっては、全国定額制提携賃貸契約は画期的な契約だった。』
主人公のこの後を想像すると恐ろしいとしか言いようのない内容でした。
2DKで5、6人に囲まれるというのは恐怖ですね。
県警も警視庁も、警察官の方は寮や官舎への入居だと思っていただけに本作の設定は意表をつかれました。
『504というと建築法でエレベーターは必ず設置されている』ということを初めて知りました。
勉強になりました。
(メモ)
◎エレベータの設置基準は、建築基準法第二章の「建築物の敷地、構造及び建築設備(昇降機)第34条」に『高さ31メートルをこえる建築物(政令で定めるものを除く。)には、非常用の昇降機を設けなければならない』とあります。
◎建築物の1階当たりの天井高は2.9~5.0m程度(31mはおおよそ6~10階建)
◎一方で、平成7年6月23日付の旧建設省の発表した長寿社会対応住宅設計指針 建設省住備発第63号では『6階以上の高層住宅にはエレベーターを設置するとともに、できる限り3~5階の中層住宅等にもエレベーターを設ける。』とあるため、作者様は当該通知の努力義務を参考に本作を書かれたものと推測される。
◎なお上述の場合、作中にある『建築法』とは「建築法規」等を指す広範な用語と考えられる。