第165回 時空モノガタリ文学賞 【 弾ける 】
1 題名
おばあちゃんが教えてくれたおはじき
2 作者 戸松有葉さん
3 投稿 19/02/17
4 書出 『親戚一同からは「おばあちゃん」と呼ばれているが、厳密には子供らの祖母ではない。』
面白かったです。
大仰な芝居がかった緊迫感も、『スマホアプリゲー』を飽きるほどやり尽くした『今の子供』らしいように感じられました。老女の正体は不明ですが、親戚が一堂に会する場で存在感を放つだけのことはあると思える内容でした。
◎あらすじ
どこの誰かもわからない老女に子ども達がおはじき遊びを教えてもらうお話です。
◎感想
結局、何者なんでしょうか。この老女は……
気になる老女の情報を書き出してみましょう。
○親戚一同から「おばあちゃん」と呼ばれている。
○親戚間で「おばあちゃん」といえばこの老女を指す。
○老女の年齢は八十五歳。
○以前に比べて身体が小さくなってしまっている。
○目立った病気はない。
○元気である。
○性格は温厚で面倒見が良い。
○子どもは老女に懐いている。
○子どもの親は老女を有難がっている。
○子どもに優しい。
○今の子どもが知らない遊びを教えてくれる。
○自分用のおはじきを所持している。
○何らかのリハビリをサボっている。
さっぱりわかりません。ご近所さんか何かでしょうか。でも『親戚』って限定している辺りにヒントがありそうな気もするんですよね……
全く別件ですが、今回のオチの書き方を読んで、作者様の考えられている「超短編のオチのつけ方」がうっすらわかったような気がします。
気がしただけかもしれませんが……
そういえば、作者の戸松有葉さんといえば以前コメントを書かせていただいたときのことを思い出しますね。(第163回 時空モノガタリ文学賞 【 504号室 】)