時空モノガタリ-感想録

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いまのひとこと 読まねば

第163回 時空モノガタリ文学賞 【 504号室 】

1 題名 504号室の解
2 作者 村沢走さん
3 投稿 18/11/23
4 書出 『「最近、来客が多いわね」』

 

「5045室」を耳で聞いて、『504号室』と勘違いして訪れる。驚きの謎解きでした。確かに音だけ聞くとどちらかわからないこともありそうです。


その一方で、『頻繁に』、『引きも切らないペース』で『外国人』が訪れる5045室という存在の不可思議さが際立ちます。一体、どういった部屋なのでしょう。

 

読みやすい文章とは思えませんでした……。『其れ』とか『此れ』を漢字表記することで作者様が意図されている効果は生まれているんでしょうか……。あと、セリフの後の『とは』が謎です。以下に気になった文章を箇条書きします。

 

・『「何か出るんじゃないかって、噂にでもなってるのかな」。』
・『我が家は極々普通の一般家庭でレジュメにも縁が無い、共働きの家だ。』
・『未来は妹で斯う告げる。御兄の変人振りが引かれてるのかも。』→『妹の言い分は分かる。』
・『来賓』
・『駅前にローマに於いてはローマ人の様になせ、という標語が出来た。僕と妹とは、其れを指して『郷に入りては郷に従え』だねと笑った。』→『駅前の標語が原因なのだ。』→『「goに入りてはgoに従え」。』
・『我が家の杉の実パークでは、月に一回、定例会議の様な物が開かれており、其の家族も常連で、一日一回会釈する。』
・『此んな霹靂は、とんと無縁の家庭だった。』
・『未来は其の足でパックを取る。』
・『妹の日課は、風呂上りに一気飲みをする事で、此の場合、パジャマに多少引っ付いていたりもするのだが、其れは其れで如何でも宜しい。』
・『ぴんぽーん。と、チャイムが鳴って、外人さんが訪れた。』→『「オウ。失敬。失敬。てっきり此処が私の自室だと思って……」と、来賓は足早に侵入を止めた。』
・『二人は、二人共が辟易として、「あの……何かの間違いでは……」と、零す。』
・『妹にも其の事を打ち明けると、其の詳述を納得したのは妹だった。』
・『此の凡てで、例の標語を模倣しているのだとしたら、取り敢えずは赴いておけば良し、みたいな風潮が生まれてもおかしくはない。』
・『僕は、僕である故の、英検一級の資格が、初めて役に立ったと手舞足踏した。』
・『後、此の後、ぱたりと外人さんは来なくなった。』