第163回 時空モノガタリ文学賞 【 504号室 】
1 題名 504号室の隣人は幽霊
2 作者 吉岡 幸一さん
3 投稿 18/12/03
4 書出 『隣人は幽霊だといったら信じてもらえるだろうか。』
引越し先の隣人が幽霊。
しかも別の部屋の人物に惚れて、想いを伝えられない未練で成仏もできない。
それを代弁してくれと頼まれる主人公――全く動じないどころか、むしろ、人間味を感じないほど淡白な主人公が興味深かったです。
どうして幽霊は『袴姿』だったのかが個人的には最も気になるところです。
加えて、『郷丸さんのアパート』というものが『住んでいる住人も一癖あるアパート』だった、という、これからシリーズ展開するかのような構成に、単一作品としての面白みがやや薄れているように感じられました。