時空モノガタリ-感想録

2000字小説投稿コンテストサイトの「時空モノガタリ」でコメントした内容を記録しています。

いまのひとこと 読まねば

第164回 時空モノガタリ文学賞 【 着地 】

1 題名 

極楽鳥の降り立つ部屋

2 作者 待井小雨さん
3 投稿 19/01/19
4 書出 『脚のない鳥が飛んでいた。』

  

語り部の望みとは違うのでしょうが、足の無い極楽鳥がやはらかな苔に不時着するイメージにうっとりしてしまいました。

 

 

非常に個人的かつ偏見に満ちた見方であることを承知で申します!

苦手です。

 

語り部が飛び疲れたらしき極楽鳥を介抱する、という物語なのですが、まずもって鳥を労わる背景にストーリー性が感じられないことに物足りなさを感じます。

もちろん、生き物が苦しんでいれば助けよう、というのが人情というものでしょうが……これは物語ですので。そういったものとは別に。なにか。ないんでしょうか?

 

こういった、生き物への慈愛のようなものは背景があってこそ、その魅力を増すのだと思うんです。これはあくまで「物語」の話であって、現実は不言実行こそ美徳でしょうけれど。

 

ちなみに勉強になったなあ、と感じた点は、極楽鳥が『人の祈りのために飛び続け』るという背景があったことです。これは全くの初耳で、非常に興味深かったです。