第164回 時空モノガタリ文学賞 【 着地 】
1 題名
そらをとぶもの
2 作者 森音藍斗さん
3 投稿 19/01/21
4 書出 『おおきくなったら鳥になりたくて、でもなれないから飛行機に乗ったんだ。』
妥協した結果としてのパイロット……とでも言うかのような冒頭に対して、『鳥に生まれずここに座っていることを、誇りに思っている』という締めくくりは、主人公の自負を感じられる力強いものに感じられました。
文章がわかりづらく感じられました。
主人公は鳥に憧れていた。
鳥になれないからパイロットになった。
今日もパイロットとして飛んでいる。
着陸に手間取って同僚にからかわれる。
鳥にはなれなかったけど、こういう生活もいいもんだ。
上記のような話の流れなんですが、強弱が見えず、ただ平坦に流れていったようにしか思えません。
鳥に憧れた理由、とか。パイロットに進んだきっかけ、とか。今作で描かれたフライトが何か特別なものであったのか、とか。いくらでも物語として盛り上げる素材があったように感じられるのですが……