時空モノガタリ-感想録

2000字小説投稿コンテストサイトの「時空モノガタリ」でコメントした内容を記録しています。

いまのひとこと 読まねば

第165回 時空モノガタリ文学賞 【 弾ける 】

1 題名 

虹色

2 作者 R・ヒラサワさん
3 投稿 19/01/21
4 書出 『虹色をした球体はタケルの手からわずか数十センチの距離で、パッっと弾けて空へと消えた。』

 

思い描く構図のためには周りが視界に入らない主人公――ある意味では夢見心地のような彼の目を覚まさせるかのような一言。それに応じた彼のこれからが気になる作品でした。

 

写真が趣味の主人公が感化された作品を模倣したくて元カノと公園でシャボン玉を撮影するお話です。

 

【弾ける】は、もちろんシャボン玉が弾ける描写があるんですけど……他にも意味があるのかしら? 新たな発見、とか、気づいていなかった事実に気づく、みたいな、ひらめきも意味しているんでしょうか……ううん……十分に読み込めていない気分です。

 

加えて、まったく本論に関係ないんですけど……主人公は友人がいないんでしょうか?

『タケルはナオミがきっと飽き性な人間なのだと思っている。』と書かれている割に、『この撮影は簡単ではない。それに協力してくれる誰か。色々考えてみたけど、結局ナオミぐらいしか思いつかなかった。』と消去法で人選しているから余計にそう思うのかもしれません。(ちなみに、元カノとの馴れ初めも『共通の知人から』の紹介なんですよね……頑なに友人が登場しないところにこだわりを感じますね)

 

元カノを被写体を選んだのには特別な理由があるんだ、とか。

元カノがモデルを引き受けたのには「もう恋仲にはならないけど、良い友人にはなれるよ」という表れだ、とか。

 

……わかりやすさを求めてしまうのがわたしの発想の悪いところです。