第166回 時空モノガタリ文学賞 【 おくりもの 】
1 題名
神様からのおくりもの
2 作者 笹峰霧子さん
3 投稿 19/02/23
4 書出 『母が勤めていた官庁を退職したのは72歳だったように記憶している。』
母、自分、娘、孫、と世代を経て共有される視線や感情が魅力的でした。また医系技官に定年がないことを初めて知りました。勉強になりました。
◎あらすじ
子どもや孫はかわいい。
◎感想
……エッセイだったのかなあ。
不粋になるからエッセイぽいものには感想を書かないようにしてたのに、しまったなあ、という気持ちです。時空モノガタリさん。投稿作品のカテゴリー選択をできるようにしていただけないでしょうか?
それを踏まえると作品の内容にどうこう申し上げるのは差し控えるべきなのでしょう。
それでもなお、個人的に気になったのが、コメントでも書かせていただいた医系技官のことでした。
『母が勤めていた官庁を退職したのは72歳だったように記憶している。母は医師だったので年齢制限はなかったがそろそろ休みたいと思ったのだろう。』と冒頭に書かれています。
主人公(語り部)の母親は官庁に医師として勤めていた、とあります。そして、72歳で退職したが、実際は年齢制限はなかった、ともあります。ここが腑に落ちません。
官庁、とあるので国家系(特に厚労省)の募集要項なんかを何種類か読んでみたんですが、どれも65歳定年になっているんですよね。例外的に国立ハンセン病療養所などでは68歳まで延長できるようですが、おそらくそれが最長であるように感じます。
本作が創作であれば、どういった取材の結果なのかが気になります。
一方で、もし、作者様のエッセイであれば自己体験から書かれていると思うんですよね。つまり、本当にお母様は72歳まで勤めたし、定年もなかった……この辺りのことを詳しく教えていただきたいんですけど、コメントを何度も投稿するのもご迷惑をおかけしますしね……ううん……もやっとします。