時空モノガタリ-感想録

2000字小説投稿コンテストサイトの「時空モノガタリ」でコメントした内容を記録しています。

いまのひとこと 読まねば

第163回【504号室】

第163回 時空モノガタリ文学賞 【 504号室 】

1 題名 全国定額制提携賃貸契約 2 作者 64GBさん3 投稿 18/12/094 書出 『転勤があるオレにとっては、全国定額制提携賃貸契約は画期的な契約だった。』 主人公のこの後を想像すると恐ろしいとしか言いようのない内容でした。 2DKで5、6人に囲まれる…

第163回 時空モノガタリ文学賞 【 504号室 】

1 題名 頭のおかしい腐った蜜柑2 作者 浅月庵さん3 投稿 18/12/044 書出 『◇』 重犯罪者が集うマンション。 指示通りに住人を強襲する主人公。 恐ろしいお話でした。 『“あの日”』が来るたびに催涙ガスを吸引させられる主人公も大変ですね。 市販のCN…

第163回 時空モノガタリ文学賞 【 504号室 】

1 題名 うさぎ小屋に名前を2 作者 秋 ひのこさん3 投稿 18/12/044 書出 『アパートやマンションのことを、祖父は「うさぎ小屋」と呼んだ。』 面白かったです。 一戸建て至上主義とでもいうかのような態度の祖父や、表札を掲示しないことを「都会ではそう…

第163回 時空モノガタリ文学賞 【 504号室 】

1 題名 奇跡の部屋2 作者 W・アーム・スープレックスさん3 投稿 18/12/034 書出 『その攻撃が政府軍のものかそれともテロ集団かは定かではなかった。』 焼け焦げた壁面、熱に溶かされた鉄骨、瓦礫の山々…… そんな中に取り残されたように佇む『504号室』…

第163回 時空モノガタリ文学賞 【 504号室 】

1 題名 504号室の隣人は幽霊2 作者 吉岡 幸一さん3 投稿 18/12/034 書出 『隣人は幽霊だといったら信じてもらえるだろうか。』 引越し先の隣人が幽霊。 しかも別の部屋の人物に惚れて、想いを伝えられない未練で成仏もできない。 それを代弁してくれと頼…

第163回 時空モノガタリ文学賞 【 504号室 】

1 題名 504号室のシベリアンハスキー2 作者 marotchさん3 投稿 18/12/014 書出 『今日も会社に行く、当たり前のルーチンに憂鬱な気持ちを抱えながらマンションの扉を開けて外に出る。』 隣人の不意の変身――フランツ・カフカの『変身』を想起させる冒頭な…

第163回 時空モノガタリ文学賞 【 504号室 】

1 題名 気球2 作者 くまなかさん3 投稿 18/12/014 書出 『極彩色というものは、青空に乗せるとそう目立っても見えない。』 面白かったです。 旅先の感動が、帰宅後のむせ返るような日常の中で色褪せてしまう。何だか共感できるお話でした。それでも、気…

第163回 時空モノガタリ文学賞 【 504号室 】

1 題名 504号室王国の王子2 作者 繭虫さん3 投稿 18/11/304 書出 『504号室王国。』 面白かったです。 児童書を一頁ずつめくるように進む巧みな話運びが、やや暗めの内容を読みやすくしてくれていると感じました。 一方で、語り部が部屋を『王国』に見立…

第163回 時空モノガタリ文学賞 【 504号室 】

1 題名 504号室2 作者 六井 象さん3 投稿 18/11/274 書出 『無断欠勤が続いていた同僚のアパートに様子を見に行くと、何もない部屋の真ん中に、枕ほどの大きさの唇がぽつんと落ちていた。』(全文) コンテストテーマとの関連が気になりました。 感想を…

第163回 時空モノガタリ文学賞 【 504号室 】

1 題名 鉄扉2 作者 六井 象さん3 投稿 18/11/274 書出 『なお、503号室の方は、この回覧板を505号室に回してください。』 タイトルとの関連が気になりました。 上述の書き出しに加えて、『(※504号室の人は剥製です。)』の一行で完結です。作品として面…

第163回 時空モノガタリ文学賞 【 504号室 】

1 題名 504号室の解2 作者 村沢走さん3 投稿 18/11/234 書出 『「最近、来客が多いわね」』 「5045室」を耳で聞いて、『504号室』と勘違いして訪れる。驚きの謎解きでした。確かに音だけ聞くとどちらかわからないこともありそうです。 その一方で、『頻…

第163回 時空モノガタリ文学賞 【 504号室 】

1 題名 504号室を抜けて2 作者 村沢走さん3 投稿 18/11/234 書出 『冬扇夏炉に、私は決別した。』 『504号室の呪縛は、もう解けていた。』とありますが、何が呪縛だったのでしょうか。 決して読みやすい文章とは思えませんでした。でも作者様はこういっ…

第163回 時空モノガタリ文学賞 【 504号室 】

1 題名 ホテルの幽霊2 作者 うたかたさん3 投稿 18/11/234 書出 『「お待たせいたしました。こちらがお部屋の鍵になります」』 訪れたホテルで幽霊少女と邂逅。主人公の視点を丁寧に追うような文章に好感が持てました。 一方で、プロローグ的であるため…

第163回 時空モノガタリ文学賞 【 504号室 】

1 題名 1008号室2 作者 荒井文法さん3 投稿 18/11/224 書出 『「いらっしゃいませー」』 テンポの良い会話で、マイペースな店員さんのどこからどこまでが『「煙に巻こうと』」していたのかわからなくなりますね。 かぎ括弧の前に空白スペースを入れ…

第163回 時空モノガタリ文学賞 【 504号室 】

1 題名 超能力青年ヨシオ2 作者 荒井文法さん3 投稿 18/11/224 書出 『決して、彼女のあとをつけていたわけじゃない。』 大学生活を謳歌する主人公が、偶然目にした想い人のピンチを救う。王道らしい展開と朝日の清々しさが心地良い作品でした。 テレポ…

第163回 時空モノガタリ文学賞 【 504号室 】

1 題名 紅い秋桜2 作者 荒井文法さん3 投稿 18/11/224 書出 『一ヶ月に一度、彼の爪を切ってあげる。』 504号室で繰り広げられる苦悩と再生、新しい物語。今作を拝見して、病院は違えども、同じ部屋番号にそれぞれの歴史があるのだと実感しました。他者…

第163回 時空モノガタリ文学賞 【 504号室 】

1 題名 え?・・・マジか2 作者 風宮 雅俊さん3 投稿 18/11/224 書出 『「え?・・・マジか」』 エッセイとも日記とも思える文章から、作者様の思考の過程が伝わってきました。『推敲はだいたいこんなところ、あとはファミレス行って書き出せば出来上が…

第163回 時空モノガタリ文学賞 【 504号室 】

1 題名 決めつけてかかるな2 作者 W・アーム・スープレックスさん3 投稿 18/11/224 書出 『トミオは503号室をノックした。』 面白かったです。 『「503の隣は504だと勝手に決め込んだのだから」』という言葉は確かにそのとおりですね……生き物…

第163回 時空モノガタリ文学賞 【 504号室 】

1 題名 自分だけ出入りできる能力ッ!2 作者 戸松有葉さん3 投稿 18/11/224 書出 『日常が壊れたあの日から、少年は高校からの帰宅さえすんなりさせてもらえない。』 少年漫画的な超能力者同士の対決かと思いましたが、違いました。既存作品をベースにし…

第163回 時空モノガタリ文学賞 【 504号室 】

1 題名 ワケあり物件2 作者 戸松有葉さん3 投稿 18/11/224 書出 『若そうではあるが年齢不詳でもあるその女は、今度入居するアパートの安い家賃に満足していた。』 いわく付き物件を引き合いにして、持論を展開する語り部役への重点の置き方が目に付きま…

第163回 時空モノガタリ文学賞 【 504号室 】

1 題名 被選挙権資格制度2 作者 戸松有葉さん3 投稿 18/11/224 書出 『高級マンションの一室、504号室には、数人の若者が集まっていた。』 サイレントキラーといい、作者様は健康に気を遣っていらっしゃるのだと感じさせる文章でした。 あえて高プリ…

第163回 時空モノガタリ文学賞 【 504号室 】

1 題名 超予測変換2 作者 R・ヒラサワさん3 投稿 18/11/224 書出 『最近はスマートフォンの性能も随分と良くなった。』 『超予測変換』なるアプリ。登録された語録どころか、人工知能とネットワークが駆使されて候補の文章が挙げられるなんて、なんと魅…

第163回 時空モノガタリ文学賞 【 504号室 】

1 題名 404からは出られない2 作者 クナリさん3 投稿 18/11/224 書出 『高校二年の冬。』 建物特有の「4」の話題に焦点を当てることで、コンテストテーマに真摯に取り組まれた姿勢に好感が持てました。 ただ、単一の作品としては腑に落ちない内容でした…

小説コンテストサイト「時空モノガタリ」感想

第163回 時空モノガタリ文学賞 【 504号室 】 今回のテーマは【504号室】です。恋愛・ちょっといい話・伝説・不思議な話など、小説・エッセイ等の散文であればスタイルは問いません。体験や事実に基づく必要もありません。時空モノガタリ賞発表日:…